日本大百科全書(ニッポニカ) 「シロカネグモ」の意味・わかりやすい解説
シロカネグモ
しろかねぐも / 銀蜘蛛
節足動物門クモ形綱真正クモ目アシナガグモ科のシロカネグモ属の総称。日本各地にもっとも普通にみられるものは、渓流付近に大きい水平円網を張るオオシロカネグモLeucauge magnificaである。このクモは、体長は雌11~13ミリメートル、雄7ミリメートルくらいで、腹部が銀色で細い3本の褐色の縦条(たてすじ)がある。体に触れると、この縦条が急に太くなって別のクモのようにみえるが、これは身を守る手段の一つである。水辺から遠い山道などでは小形のコシロカネグモがおり、また金色の美しいキララシロカネグモもみられる。このクモも体に触れると金色が褐色に変わる。いずれも日本各地に広く分布するが、腹部の両肩に丸い膨らみのあるチュウガタシロカネグモは本州南岸、四国南部、九州南部にみられる。
[八木沼健夫]