普及版 字通 「ジ・ことわる・ことば」の読み・字形・画数・意味

15画
(異体字)
12画
[字訓] ことわる・ことば
[説文解字]

[字形] 会意
受(じゆ)+辛(しん)。〔説文〕十四下に「受けざるなり。辛に從ひ、受に從ふ。辛を受くるときは、宜しく之れを
すべし」とあり、辛を辛器にして刑、
はそれを辞する意とするのであろうが、刑は辞しうるものではない。〔説文〕にあげる
の字形は金文にみえず、また重文の
は〔叔夷
(しゆくいはく)〕に「女(なんぢ)、
(わ)が命を
共(恭)せよ」「余(われ)、女に命じて
が釐邑(りいふ)を
(をさ)めしむ」とあって、台(われ)の所有格にあたる語である。また〔
(そはく)〕に「是(ここ)を
(もつ)て事(つか)ふべし」とあって、以とも通用する。辭(辞)系統の字とは、声義が同じでない。思うに
は辭の壊文で、
(らん)が受の形に誤られたものとみるべく、その声義は辭と同じ。もと紛疑を釈(と)いて神に弁明する意で、それより辞謝・辞去などの意となる。〔段注〕に
を「和
して以て之れを卻(しりぞ)く。故に台(怡)に從ふ」とするが、
の声義は金文によって考えるべきである。[訓義]
1.
は金文にみえ、わが、もっての意に用い、台と同じ用法である。2. ことわる。
3. 辞と通じ、ことわる、ことば。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

