日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジョウカイモドキ」の意味・わかりやすい解説
ジョウカイモドキ
じょうかいもどき / 擬浄海
昆虫綱甲虫目ジョウカイモドキ科Melyridaeに属する昆虫の総称。世界に広く分布し、おそらく5000種ぐらいが知られ、日本でも40種近くが記録されている。体長2.5~20ミリメートル。軟弱な甲虫で、4亜科に分類され、ツマキアオジョウカイモドキMalachius prolongatusのように長形でやや後方が幅広い種や、ルリヒメジョウカイモドキHypebaeus chlorizansのように卵形で後方が広く、雄の上ばね先端が変形している種などを含むジョウカイモドキ類Malachiinaeがもっとも種類が多い。ケシジョウカイモドキ類Dasytinaeは細長い種を含み、前記の類とともに花上に多くみられる。前類のイソジョウカイモドキ属Laiusは、砂地や海浜にみられ、雄の触角第3節が異常に広がり種によって形が異なる。
[中根猛彦]