ジョンオキーフ(その他表記)John O’Keefe

現代外国人名録2016 「ジョンオキーフ」の解説

ジョン オキーフ
John O’Keefe

職業・肩書
脳神経学者 ロンドン大学院大学(UCL)教授

国籍
英国

生年月日
1939年11月18日

出生地
米国ニューヨーク市

専門
認知神経科学

学歴
ニューヨーク市立大学,マッギル大学大学院(カナダ)

学位
博士号(マッギル大学)〔1967年〕

受賞
ノーベル医学生理学賞〔2014年〕

経歴
1987年ロンドン大学院大学(UCL)教授、のち同大セインズベリー・ウェルカム神経回路・行動研究センター所長に就任。’71年ラット実験で、記憶にかかわる脳の海馬の中にある神経細胞着目。“場所細胞”が自分がどこにいるかを認識していることを突き止めた。どうすれば目的地にたどり着けるかわかる“グリッド細胞”を発見したモーセル夫妻とともに、2014年ノーベル医学生理学賞を受賞

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

知恵蔵mini 「ジョンオキーフ」の解説

ジョン・オキーフ

米国生まれの英神経科学者で英ロンドン大学教授。英王立協会の会員。1939年、米ニューヨーク出身。67年にカナダ・マクギル大で博士号取得。ロンドン大学に移り、87年より同大学教授。2014年10月6日、14年のノーベル医学生理学賞が贈られることが発表された。共同受賞者はオキーフのほか、いずれもノルウェー科学技術大教授のマイブリット・モーザー、エドバルド・モーザーの夫妻。受賞理由は「脳の空間認知に関する細胞の発見」。オキーフは71年、ラットの実験で、脳の記憶をつかさどる海馬にある「場所細胞」が、自分がの通った場所を覚えることを発見。そしてモーザーらは05年、場所細胞とは別に、正確な位置や経路を把握する働きを持つ「グリッド細胞」を発見。更に、場所細胞とグリッド細胞の働きがどのように統合されるかという仕組みを解明した。これらの研究は、動物が自分のいる場所の空間地図を脳内で作ったり、迷わず目的の場所にたどり着けたりする能力を持つ、有力な証拠となった。最近の研究で、ヒトにも場所細胞やグリッド細胞があるのが分かってきた。また、これらの神経機能は認知症のアルツハイマー病との関連もあると考えられている。

(2014-10-8)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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