スイートニング

化学辞典 第2版 「スイートニング」の解説

スイートニング
スイートニング
sweetening

比較的硫黄分の少ない軽質ナフサを,ガソリン配合材として用いる場合に適用される精製法.ガソリン中の硫黄化合物としてもっとも有害な悪臭と腐食性のあるチオール類のうち,アルカリ可溶性の低級化合物をアルカリ処理で除いた後,残余の中級チオール類を酸化し,悪臭がなく中性のジアルキルジスルフィドにかえて,ナフサの脱臭と腐食性の除去を行うものである.

古くから多くの工業的方法が実施されてきたが,現在ではマーロックス法がおもに採用されている.この方法ではコバルトフタロシアニンを酸化触媒として,アルカリの存在でナフサを空気酸化するもので,水酸化ナトリウム溶液の液相触媒を用いるものと,担体つき固体触媒を用いるものとがある.コストのかかる水素化精製法に比べて操作が簡単で安価な利点があるが,本質的な脱硫効果がないため,最近では水素化精製法に転換している.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android