日本大百科全書(ニッポニカ) 「スキーパ」の意味・わかりやすい解説 スキーパすきーぱTito Schipa(1889―1965) イタリアのテノール歌手。アドリア海沿岸のレッチェ生まれ。1910年にデビュー。15年ミラノ・スカラ座に出演、32年から10年ほどはおもにニューヨークのメトロポリタン歌劇場に所属するなど、イタリアとアメリカを中心に各地の歌劇場で活躍した。とくに甘美な声とそれを生かした歌い方で人気を博し、カルーソーの次の世代の代表的テノールの一人とされる。マスネ、ドニゼッティ、ベルディなどのオペラのほか、歌曲、民謡などでも自由で個性的なベルカント唱法で歌い、最晩年まで第一線で活動を続けた。ニューヨークで没。[美山良夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例