改訂新版 世界大百科事典 「スクーン」の意味・わかりやすい解説 スクーンScone イギリス,スコットランドの中部,テイサイド州(旧パースシャー)南部にある村。人口約3000。パースの北東郊外,テイ川左岸近くに位置する。ピクト人の部族中心地であったが,9世紀にスコット人がピクト人を併合してアルバン王国を建国した際にその首都となった。このとき,国王ケニス・マカルピンがエティブ湖畔の城から戴冠用玉座をここに移し,以後〈スクーンの石(運命の石)〉と呼ばれて1651年のチャールズ2世に至るまでスコットランド王の戴冠場所となった。しかし石自体は1296年にエドワード1世がウェストミンスター・アベーへ運び去った(石は1996年,スコットランドへ返還された)。執筆者:長谷川 孝治 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by