スズバチ(読み)すずばち(その他表記)mason wasp

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スズバチ」の意味・わかりやすい解説

スズバチ
すずばち / 鈴蜂
mason wasp
[学] Eumenes decorata

昆虫綱膜翅(まくし)目ドロバチ科Eumenidaeに属する昆虫。黒色で体長20~30ミリメートルのドロバチで、体には橙黄(とうこう)色の美しい斑紋(はんもん)がある。腹部第1節は細長く、第2節以下が丸く膨れていて鈴を思わせるのでスズバチの名がある。日本全土に普通で、台湾、中国など近隣諸国にも広く分布する。泥で器用に壺(つぼ)状の巣をつくり壁などにくっつけている。シャクトリムシを狩って巣に詰め、幼虫の餌(えさ)とする。卵は巣(壺)の天井に糸でつり下げられる。

[平嶋義宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「スズバチ」の解説

スズバチ
学名:Eumenes decorata

種名 / スズバチ
目名科名 / ハチ目|スズメバチ科
解説 / どろで長円形の巣を十数こ固めてつくります。
体の大きさ / 18~30mm
分布 / 北海道~九州
成虫出現期 / 8~9月
幼虫の食べ物 / ガの幼虫

出典 小学館の図鑑NEO[新版]昆虫小学館の図鑑NEO[新版]昆虫について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスズバチの言及

【トックリバチ(徳利蜂)】より

…ガの幼虫を狩って,巣の中に蓄えて幼虫の餌にする。近縁種には,キアシトックリバチE.rubrofemoratus,サムライトックリバチE.samuray,キボシトックリバチE.fraterculus(イラスト),スズバチOreumenes decorataなどが日本に分布する。多くのものは体長十数mmであるが,スズバチは30mmもあっていちばん大きい。…

※「スズバチ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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