日本大百科全書(ニッポニカ) 「スターブ」の意味・わかりやすい解説
スターブ
すたーぶ
Karl Albert Staaff
(1860―1915)
スウェーデンの政治家。ウプサラ大学卒業後、弁護士を営むかたわら急進的政治運動に参加した。1896年に下院議員に当選。1900年自由連合党、1902年全国自由主義協会の結成に参加。普通選挙制の導入と、ノルウェー問題の平和的解決を強く主張、1905年自由連合党の事実上の党首となった。同年8~11月、無任所相としてノルウェーとの平和的分離に貢献、11月には首相兼法相となり、普通選挙の実現に努力したが失敗し、1906年6月辞任した。1911年11月、下院選挙の勝利ののち、ふたたび首相となり、初めて自由連合党員のみからなる政党内閣を組織した。前内閣の軍艦新造計画を否認、軍備拡張を厳しく抑制する政策をとり、国王および保守派と対立。1914年2月、国王との対立が頂点に達して辞任した。その直後の下院選挙で自由連合党は敗退。第一次世界大戦の開始後は、中立維持を条件にハマーショルド内閣に協力した。
[本間晴樹]