セム文字(読み)セムもじ(英語表記)Semitic alphabets

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セム文字」の意味・わかりやすい解説

セム文字
セムもじ
Semitic alphabets

セム人の用いたアルファベット。北セム文字と南セム文字に大別され,北セム文字はさらにカナーン文字とアラム文字に分れる。カナーン文字は,ギリシア文字のもとになったと考えられているフェニキア文字を含む。アラム文字からは現在のヘブライ文字やアラビア文字が生じ,また非セム語族にも受継がれてブラーフミー文字カローシュティー文字になった。南セム文字にはミナ文字やサバ文字があり,サバ文字は現在のエチオピア文字のもとになっている。北セム文字は 22,南セム文字は 28の,子音字のみから成る。両者の関係は明らかではない。なお,セム語族のうちアッカド語は楔形文字で書かれ,これを東セム文字といい,残りのアルファベットを西セム文字ということがある。

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