セリモビッチ(読み)せりもびっち(その他表記)Mehmed-Meša Selimović

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セリモビッチ」の意味・わかりやすい解説

セリモビッチ
せりもびっち
Mehmed-Meša Selimović
(1910―1982)

ボスニア小説家。旧ユーゴスラビア時代に活躍。ベオグラード大学を卒業ギムナジウム教鞭(きょうべん)をとる。第二次世界大戦後幅広い分野にわたる活動をみせ、ユーゴスラビア作家同盟議長も務めた。戦争体験を描く『沈黙』(1961)、トルコ支配時代のボスニアにおける人間の真摯(しんし)な生き方に省察を加えた歴史小説『回教修道僧と死』(1967)、『砦(とりで)』(1970)によって種々の文学賞を得た。

[栗原成郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android