セルギーラドネシスキー(その他表記)Sergii Radonezhskii

改訂新版 世界大百科事典 「セルギーラドネシスキー」の意味・わかりやすい解説

セルギー・ラドネシスキー
Sergii Radonezhskii
生没年:1321ころ-91

ロシアの代表的修道院トロイツェ・セルギエフ大修道院の創立者,聖人。1336年にモスクワに近いラドネシの森(現,セルギエフ・ポサード)に隠棲し,40年ごろ修道院を開き,共住制修道生活の理念をロシア全土にひろめた。モンゴル人支配,いわゆる〈タタールのくびき〉に対しては,ロシアの諸公国が争いをやめ,モスクワ大公ドミトリー・ドンスコイのもとに結集することを訴えた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のセルギーラドネシスキーの言及

【ラドネシ】より

…14~16世紀に栄えたロシアの中世都市。ロシア有数の修道院トロイツェ・セルギエワ大修道院の創始者セルギー・ラドネシスキーが隠棲した地として著名である。現在ではロシア連邦モスクワ州ゴロドク村に遺跡として残る。…

【ロシア正教会】より

…ただし〈タタールのくびき〉として知られるモンゴル人の支配はキリスト教に対しては寛大で,その間に各地で修道院が開かれた。特に著名なものは,14世紀中葉にセルギー・ラドネシスキーが創設したトロイツェ・セルギエフ修道院である。そのころアトス山から神秘主義思想ヘシュカスモスも伝えられた。…

※「セルギーラドネシスキー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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