改訂新版 世界大百科事典 「ゼロックス会社」の意味・わかりやすい解説
ゼロックス[会社]
Xerox Corp.
世界最大の複写機メーカー。本社アメリカ,コネティカット州スタンフォード。
1906年に設立された写真印画紙メーカー。ハロイド社Haloid Co.が前身。同社は50年に,カールソンChester F.Carlson(1906-68)が発明した静電写真画像(ゼログラフィー,1940年に特許)の特許実施権を取得し,同年ゼロックスA型の発売を開始した。その後58年に社名をHaloid Xerox Inc.に,61年には現社名に改称した。1956年にはイギリスの映画会社ランク・オーガニゼーション社と合弁でランク・ゼロックス社Rank Xerox Ltd.を設立。北アメリカ以外の販売を担当することとなった。60年には新型のゼロックス914を発売し,電子複写機のトップ・メーカーとなった。複写機以外にはファクシミリ,マイクロプリンターなどの事務機,学校・企業向けの教育機器のサービス部門がある。日本では富士写真フイルムとランク・ゼロックス社の合弁で富士ゼロックスが1961年に設立されている。海外売上比率は46%。売上高157億ドル(2004年12月期)。
執筆者:徳田 賢二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報