ゼンメリング,S.T.von(読み)ぜんめりんぐ

世界大百科事典(旧版)内のゼンメリング,S.T.vonの言及

【電気】より

…その後電気分解の現象はただちに,通信に利用することが試みられた。09年にドイツのゼンメリングSamuel Thomas von Sömmering(1755‐1830)は,アルファベットの数だけ並べたガラス管内に,電気分解による気泡を発生させることによって通信文を送ることを考え,その装置を作った。しかし,電気分解を応用する方法が実用化されるより前に,デンマークのH.C.エルステッドによって電流の磁気作用が発見され,電流を通した導線のそばにおかれた磁針の振れによって通信を送る方法が発展した。…

【胴】より

…今日のフランス人形のモデルのような細い胴に締め上げるコルセットがその体型をつくったが,このころコルセットの弊害も指摘されている。マリー・アントアネットの時代にすでに,ドイツの医学者ゼンメリングS.T.von Sömmeringは胸郭下部をすぼめて内臓諸器官を圧迫することを警告した(1785)。フランス革命後はコルセットもすたれ,女性の胴は圧迫から免れたが,王制に復帰すると再び流行して,鯨のひげや金属枠の入ったコルセットが大衆化していった。…

【薔薇十字団】より

…しかし三十年戦争以後も依然として隠された潮流は持続し,17世紀初頭の薔薇十字運動はしだいに〈極度に理想的に構想された本来の団の水増しと思える〉(H.ジルベラー)第2の局面に移り,次いで一部はフリーメーソンと合流するなど,18世紀に入るとふたたび新たな展開を迎えた。フランスではフリーメーソン・ロッジに〈薔薇十字の騎士〉の位階が導入され,ドイツでは1777年ベルリンにフリーメーソンから分離独立した〈黄金・薔薇十字団〉が結成され,フォルスターGeorg Forster(1754‐94)や解剖学者ゼンメリングSamuel Thomas Sömmering(1755‐1830)らが活動したといわれる。ゲーテもこの結社に関心を抱いたらしい形跡は,長編詩《秘密》の山上の修道院の創設者フマヌスの死の床の場で,修道院の扉に薔薇の絡んだ十字の印が刻されているところから察せられる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」