ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 タスマニアクチバシクジラTasmacetus shepherdi; Shepherd's beaked whale クジラ目ハクジラ亜目アカボウクジラ科タスマニアクチバシクジラ属。最大体長記録は雄約 7m,雌約 6.6m。出生体長は推定約 3m。体色は背部および胴部が黒灰色で,腹部は淡色。体側に濃い斜走帯をもつものがいる。体型は細長い。頭部は小さく,前頭部が急に盛上がり,嘴 (くちばし) は長くとがる。咽喉部にハの字状の溝が2本ある。噴気孔は1個で頭部正中線上にある。胸鰭 (むなびれ) は小さく先端は丸みを帯びる。背鰭は小さく,吻部から体の後方3分の2に位置し,三角形状で,先端はあまりとがらない。歯は上顎に 17~21対,下顎 17~29対並ぶ。雄の成鯨は下顎の先端に牙のような歯が1対突出している。南半球の冷水域に周極分布すると考えられている。本種に関する情報はいくつかの漂着例からのものに限られており,生活史の詳細は不明。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by