最新 地学事典 「タスマニア・ドレライト」の解説
タスマニア・ドレライト
Tasmanian dolerite
カルー・ドレライトと類縁のもので,シル(厚いものは300m)または岩脈(大きいのは1.6km以上)として,水平な石炭~ペルム系,三畳~ジュラ系を抜き,6.5万km2の島の1/4に近い1.5万km2を占める。異常に粗粒のドレライトペグマタイトの分結脈がある。母マグマはFe・Ti・Na・Kに乏しく,Si・Al・Caに富むソレアイト。シルと岩脈では,岩体の形の違いのために分化経路が異なる。シルでは早期のMg輝石(Mgに富むオージャイト・直方輝石)が晶出・沈下し,上部に浮かぶFeに富む残液からの後期のFe輝石(Feに富むオージャイト・Fe-Mgパジョン輝石)はMg輝石層を越えて沈下できず,上部がFeに富んでくる。しかし岩脈では早期結晶の層ができないのでFe輝石の沈下を妨げず,残液へのFeの濃集が消散され,分化経路は複輝石安山岩質の方向に向かうと説明される。参考文献:A.B.Edwards(1942) J.Geol.,Vol.50
執筆者:端山 好和
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

