デジタル大辞泉 「ダウンロード違法化」の意味・読み・例文・類語 ダウンロード‐いほうか〔‐ヰハフクワ〕【ダウンロード違法化】 平成22年(2010)に施行された改正著作権法により、インターネット上で不正にアップロードされたコンテンツをダウンロードする行為が違法化されたこと。→違法ダウンロード 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
知恵蔵 「ダウンロード違法化」の解説 ダウンロード違法化 インターネット上で公開されている著作物を、著作者の許可なくダウンロードすることが、著作権法改正などにより違法となること。2010年1月に改正された現行法では、違法ダウンロードの対象著作物は、音楽と映像だけであるのに対し、19年1月末に文化庁がまとめた改正案では、音楽、映像に加え、漫画、書籍、小説、論文、ゲームソフト、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)など、全ての著作物を対象としている。更に、改正案では、写真や静止画も対象となっており、パソコンやスマートフォンで表示している映像を保存する「スクリーンショット」についても、著作権を侵害していると知りながら取得したものは違法ダウンロードとみなされる。違反した場合は、被害者の告訴が必要となる親告罪に問われ、2年以下の懲役か、200万円以下の罰金、またはその両方が科されるとしているが、これらについては現行通りだ。 経済産業省の委託調査によると、海賊版と呼ばれる、著作者の許可なく複製された漫画や書籍などにより、国内だけでも500億円に上る多大な被害を被っている(2014年時点) 。 19年2月下旬、日本書籍出版協会など出版業界の9団体で構成される出版広報センターは、法改正が「海賊版撲滅のための有効な一手になる」としたが、あくまでも悪質な海賊版サイトを撲滅する対策を望んでおり、「ネットユーザーやクリエイターの表現行為を萎縮させるようなことがあってはならない。」という見解を発表した。更に同時期に、著作権法の専門家や研究者達が、「情報収集の自由に対して過度の萎縮効果を及ぼす」などとする緊急声明を出した。その結果、19年3月13日には、自民党は関連部会で、対象範囲を拡大する項目について、今期国会への提出見送りを決定した。 (横田一輝 ICTディレクター /2019年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by