チタン精錬業(読み)チタンせいれんぎょう(その他表記)titanium refining industry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チタン精錬業」の意味・わかりやすい解説

チタン精錬業
チタンせいれんぎょう
titanium refining industry

チタン鉄鉱と金紅石 (ルチル) を原料としてチタンをつくる産業。 1952年に工業化された。アメリカで開発されたクロール法によって精錬する。原料に炭素を加え,塩化炉で塩素を通じて加熱液状の四塩化チタンとし,精留して不純物を取除き,真空還元炉でナトリウムまたはマグネシウムで還元してスポンジチタンをつくる。これを棒状に圧縮したものを電極として真空中でアーク溶解して鋳塊 (インゴット) にしたのち,板,管,棒,条,線などの展伸材を製造する。チタンは資源的にも特性などからも鉄,アルミニウムに次ぐ金属材として注目されており,家庭電化製品から航空宇宙産業にまでわたる広範な分野に利用され,今後も産業規模の拡大が見込まれている。

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