チャウラパンチャーシカー(その他表記)Caurapañcāśikā

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

チャウラパンチャーシカー
Caurapañcāśikā

11世紀頃のインドの詩人ビルハナのサンスクリット恋愛抒情詩。題名は「盗まれた恋の 50頌」の意。パンチャーラ国の王女家庭教師となったビルハナが,ひそかに王女と恋を語り,王に知られ死刑を宣告され,処刑を前にして恋の思い出を歌った 50頌の詩。王はこの詩に感激して王女との結婚を許したという。

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世界大百科事典(旧版)内のチャウラパンチャーシカーの言及

【ビルハナ】より

…ビクラマーディティヤ6世(在位1076‐1127)の宮廷詩人となり,王の偉業をたたえた歴史的叙事詩《ビクラマーンカデーバチャリタVikramāṅkadevacarita》を書き,またアンヒルバードのカルナデーバ王(在位1064‐94)の結婚を題材とした戯曲《カルナスンダリーKarṇasundarī》を作った。しかしビルハナの名を高くしたのは,50頌から成る恋愛抒情詩《チャウラパンチャーシカーCaurapañcāśikā(秘めたる恋の五十頌)》である。この詩集は数種の伝本により伝わり,冒頭にこの詩の成立の経緯を伝えているものがある。…

※「チャウラパンチャーシカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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