ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チリーダ」の意味・わかりやすい解説
チリーダ
Chillida, Eduardo
[没]2002.8.19. サンセバスティアン
スペインの彫刻家。フルネーム Eduardo Chillida Juantegui。スケールの大きな抽象彫刻を制作,その多くが欧米各地の公共スペースに設置された。重要な作品の大半は鉄やコンクリート,花崗岩を素材に制作された。代表作『風の櫛』は,サンセバスティアン近くの海岸を見おろす岩から突き出した,三つの巨大な鉄の彫刻で構成されている。1942~47年マドリード大学で建築を学び,1948年パリに移って美術を学んだのち故郷のバスクに戻り,終生その地で過ごした。1954年にマドリードで初の個展を開催,1958年にベネチア・ビエンナーレで国際彫刻大賞を受賞。1964年にはカーネギー大賞に輝いた。1970年代にバスク人政治犯の釈放を求める運動を展開したが,武力による独立には反対の立場を貫いた(→バスク独立運動)。2000年9月,サンセバスティアンにチリーダ美術館が開館した。
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