知恵蔵 「テルマエ・ロマエ」の解説
テルマエ・ロマエ
主人公は、古代ローマの浴場設計技師ルシウス・モデストゥス。設計を依頼された浴場のアイデアに悩むたびに、現代日本にタイムスリップし、日本の風呂文化を持ち帰って設計に生かし、設計技師としての評判を高めていく。仕事熱心で風呂に対する思い入れの強いルシウスがタイムスリップして衝撃を受けるのは、銭湯、温泉街、露天風呂、家庭風呂といった様々な日本の風呂文化。そこにある富士山の壁画やフルーツ牛乳、シャンプーハットといった日本人にはおなじみの光景が、ローマ人技師の目を通して大まじめに魅力的に語られる様子が笑いを誘う。また、彼の古代ローマの日常生活では、仕事や家庭に現代と同じような悩みを抱える姿が描かれ、共感を呼ぶ。
マンガの人気に伴い、12年には、テレビアニメ化され、更に実写映画化された。映画は、武内英樹監督、阿部寛主演で、同年4月28日に公開され、3週連続で週末の観客動員数1位(興行通信社調べ)を記録した。
(原田英美 ライター / 2012年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報