日本大百科全書(ニッポニカ) 「デメエソ」の意味・わかりやすい解説
デメエソ
でめえそ / 出目狗母魚
出目鮧
pearleye
[学] Benthalbella linguidens
硬骨魚綱ヒメ目デメエソ科に属する海水魚。青森県から千葉県にかけての太平洋岸、小笠原近海、南シナ海、北太平洋に広く分布する。体は細長く、側扁(そくへん)する。頭は小さい。目は大きく短い筒の上にあり、上を向く。両眼間隔幅は狭い。口は大きく、上顎(じょうがく)の後端は目の後縁下を越える。両あごに多数の小さい歯が並び、その内側に10~12本の大きな槍状の歯がある。舌の上にも約14本の大きな槍状の歯がある。体の中央部を太い側線が走る。背びれは体の中央部よりもかなり前方にあり、基底は著しく短い。脂ひれが臀(しり)びれ後端よりも前に位置する。尾柄(びへい)の背面に10本、腹面に13本の強い尾びれ前部鰭条(きじょう)が発達する。水深1100~1200メートルにすむ。
[尼岡邦夫]