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基底 きていbase

翻訳|base

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

基底
きてい
base

単に底または基ともいい,数学のさまざまな構造について,それを生成する基になるものについてこの名がつけられている。近傍系,位相,ベクトル空間アーベル群などによく使われる。 (1) 近傍系の基底 基本近傍系のことをいう。 (2) 位相の基底 位相空間 S の位相 TS の開集合の族 B に対し,TB であって,T の任意の元が B の (必ずしも有限個でない) 元の和集合として表わされるならば,BT の基底であるという。 (3) ベクトル空間の基底  x0 を1つのベクトルとするとき,x に平行な直線上にあるすべてのベクトルは,ax ( a は実数) で表わすことができる。 a を任意の実数とするとき,a にすべての実数値を与えて得られる ax の集合 V1 は,1次元ベクトル空間をつくる。このとき x をこの V1 の基底という。一般に,n 次元ベクトル空間 Vn の任意のベクトル x がこの V における1次独立なベクトル e1e2,…,en の1次結合として xx1e1x2e2+…+xnen と表わされるとき,e1e2,…,en の組を Vn の基底といい,実数の組 x1x2,…,xn をこの基底に関する x の成分という。 (4) アーベル群の基底 アーベル群 A において,A の任意の元 aac1x1c2x2+…+cnxn ( ci は整数) という形にただ1通りに書けるとき,A の元 x1x2,…,xn の集合を A の基底という。

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デジタル大辞泉の解説

き‐てい【基底】

ある物事の基礎となるもの。物事のおおもとのところ。根底。「基底をなす精神」
基礎となす底面。立体の底。
数学で、ベクトル空間の任意のベクトルαがn個のベクトルの組α12,…αnにおいて、α=a1α1a2α2+…anαnと表されるときのα12,…αnのこと。

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大辞林 第三版の解説

きてい【基底】

基礎となる底面。 「ダムの-部」
基礎となっている事柄。基本。根底。 「この運動の-となる思想」
〘数〙 線形空間の任意のベクトルをその線形結合で一意的に表せるベクトルの組。

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世界大百科事典内の基底の言及

【一次独立】より

x1,……,xnが一次独立でないとき,一次従属linearly dependentであるという。Vの元y1,……,ymがあって,Vの任意の元xy1,……,ymの一次結合で書ける,すなわちx=β1y1+……+βmymと表せるとき,Vは有限次元であるといい,さらにy1,……,ymが一次独立であるとき,それらをVの基底basisと呼ぶ。基底は必ず存在し,その数mは基底の選び方によらず一定である。…

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