ナンピン市(読み)ナンピン(英語表記)Nanping

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナンピン市」の意味・わかりやすい解説

ナンピン(南平)〔市〕
ナンピン
Nanping

中国華東地方,フーチエン (福建) 省中部,ミン (閩) 江中流北岸にある市。ナンピン地区に属する。ミン江の三大源流であるフートン (富屯) 渓,シャー (沙) 渓,チエン (建) 渓の合流点にあり,省内陸の物資集散の要衝下流へは小汽船が,上流へは小舟がそれぞれ通じる。また谷沿いにチヤンシー (江西) 省,チョーチヤン (浙江) 省に出る自動車道が通じる。漢代に南平県がおかれて地方行政の中心地となり,明・清代には延平府の府治であった。工業化が進み,製紙,紡織,電機,トラクタなどの近代的な大工場がある。製紙工場では周辺山地のマツ類を原料に新聞紙用巻取紙を量産。ほかに化学肥料,ペイント,セメント,皮革などの工場や火力発電所がある。周辺山地は林産資源に富み,マツ,スギなどの用材のほか,シイタケ,干したけのこ,タイワンクロモジや漢方薬材を産する。西郊のワイヤン (外洋) でインシヤ (鷹厦) 鉄道とナンフー (南福) 鉄道が接続している。人口 292万 7960 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android