改訂新版 世界大百科事典 「ニューファンドランド種」の意味・わかりやすい解説
ニューファンドランド[種]
Newfoundland
原産地がカナダの水中作業犬,家庭犬。カナダ東海岸のニューファンドランド島原産で,この名称が付けられた。原産地の地犬セント・ジョンズ・ニューファンドランドとスペインの巨大犬ピレニアン・マウンテン・ドッグとの混血種が基礎犬であるといわれる。あらゆる犬種のうち最も泳ぎが巧みで耐久力に富むイヌで,18~19世紀ころには船乗りたちのマスコットとしていっしょに遠洋へ出て,海へほうり出された水夫の救助,陸への連絡など,数多くのエピソードを残している。被毛は黒一色で長く,下毛は稠密(ちゆうみつ)で皮膚が水に濡れることはない。性格はきわめて穏和である。体高は約65~70cm,体重は約53~70kgであるが,大きい方の制限はない。
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報