ネアンデルタール(その他表記)Neandertal

デジタル大辞泉 「ネアンデルタール」の意味・読み・例文・類語

ネアンデルタール(Neanderthal)

ドイツ西部、ノルトライン‐ウェストファーレン州の州都、デュッセルドルフ近郊にあるデュッセル川の谷。1856年、ネアンデルタール人の骨が発見された場所として知られる。ネアンデル谷

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改訂新版 世界大百科事典 「ネアンデルタール」の意味・わかりやすい解説

ネアンデルタール
Neandertal

ドイツ,デュッセルドルフ郊外のネアンデルという渓谷(タールThal)の名称で,そこにあるフェルトホーファFeldhofer洞窟から1856年に中期更新世の人骨化石(いわゆるネアンデルタール人)がみつかったことで,遺跡および人骨の名称になった。この人骨はホモ・ネアンデルタレンシスの模式標本(Neanderthal 1)であり,その上腕骨から抽出したミトコンドリアDNA塩基配列が決定され,ホモ・ネアンデルタレンシスはホモ・サピエンスとは別種とみなされた。ネアンデルNeanderというのは,本来は新人(英語ならNewman)という意味で,その付近に住んでいた詩人の通称だった。旧人の代表であるネアンデルタール人の意味が新人というのは皮肉。なお,渓谷を表すThalについて,ドイツ語の表記法が変わってTalになったが,学名としてのHomo neanderthalensisは変わっていない。 フェルトホーファ洞窟は,近年の開発によって消滅していたが,1997年になって原位置がつきとめられ,棄てられていた堆積土中から,以前発見されていた人骨と接合できる人骨片が見つかった。
ホモ・ネアンデルタレンシス
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