ハルウシ(読み)はるうし

日本歴史地名大系 「ハルウシ」の解説

ハルウシ
はるうし

漢字表記地名「張碓」のもととなったアイヌ語に由来する地名。「ハルイシ」(蝦夷巡覧筆記・東海参譚)、「ハルウシ」(観国録)、「ハルウス」(「村垣淡路守公務日記」「廻浦日記」、玉虫「入北記」)、「ハルシ」(蝦夷全図)、「ハリイシ」(「蝦夷日誌」二編)などと記される。「地名考并里程記」では「夷語ハルウシなり、則、飯糧の生すと訳す、扨、ハルとは夫食の事、ウシとは生すと申事にて、年々春夏の内、魚類并夷人夫食になす、あいばかま、又は大葉百合、亦夷語にぴつとき等といふ給草を得る故、字になすといふ」と説いている。「廻浦日記」に「二八小屋十四軒、市町のごとし。番屋壱棟梁四間、桁九間、雑くら一棟、廊下一棟、雇小屋一棟、稲荷の社一棟梁二間、桁二間」「図合并弁才も其辺りに懸る」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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