玉虫(読み)タマムシ

デジタル大辞泉 「玉虫」の意味・読み・例文・類語

たま‐むし【玉虫/吉虫】


㋐甲虫目タマムシ科の昆虫。体長約3.5センチ。体は紡錘形はね緑色の地に紅紫色縦縞があり、金属光沢があって美しく、古くから装飾に用いられた。幼虫は桜・ケヤキなどの材部を食害する。本州以南から台湾に分布。やまとたまむし 夏》「―の光残して飛びにけり/虚子
㋑タマムシ科の昆虫の総称。体は紡錘形で堅く、足は短い。主に黒色で、青緑色や赤色の金属光沢のある種もある。
イラガの幼虫。タナゴ釣りのえさにする。

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精選版 日本国語大辞典 「玉虫」の意味・読み・例文・類語

たま‐むし【玉虫・吉丁虫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. やまとたまむし(大和玉虫)」の異名。《 季語・夏 》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
    1. [初出の実例]「玉虫の光残して飛びにけり」(出典:五百句(1937)〈高浜虚子〉昭和九年)
  3. タマムシ科に属する甲虫の総称。成虫は生の葉を食べるものが多い。活発に飛翔する。ヤマトタマムシ・チビタマムシ・ナガタマムシなど。日本では約二〇〇種が知られる。〔日本昆虫学(1898)〕
  4. たまむしいろ(玉虫色)」の略。
    1. [初出の実例]「甘露寺中納言殿 かみ、色玉むし 同」(出典:信長公記(1598)八)

玉虫の補助注記

( 1 )中国では「吉丁虫」と称され、「本草綱目」に、玉虫を身につけると恋が叶うという記述がある。
( 2 )日本では、古く吉祥の虫とされ、箪笥に入れておくと衣類が増えるという俗信もある。

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普及版 字通 「玉虫」の読み・字形・画数・意味

【玉虫】ぎよくちゆう

灯花

字通「玉」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「玉虫」の解説

玉虫 (タマムシ)

学名Chrysochroa fulgidissima
動物。タマムシ科の昆虫

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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