〘 名詞 〙 五十音図の第六行。片かなでは「ハ・ヒ・フ・ヘ・ホ」、平がなでは「は・ひ・ふ・へ・ほ」の、それぞれ五つのかなを配する。これらのかなの音韻は、もと両唇摩擦音 Φ、また、古くは両唇破裂音 p を子音として共有したと認められ、組織的な語形交替に現われるが、現代の音韻では子音は共通でない。すなわち「は・へ・ほ」は h、「ひ」は ç、「ふ」は Φ。また、かなづかい上、場合によって「は」は wa、「ひ・ふ・へ・ほ」はそれぞれ i, u, e, o でよまれる。これをハ行転呼音という。は行のかなに濁点、半濁点を添えたものを五十音図に附録することがあり、これをバ行、パ行と呼ぶ。