バカマツタケ(読み)ばかまつたけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バカマツタケ」の意味・わかりやすい解説

バカマツタケ
ばかまつたけ / 馬鹿松茸
[学] Tricholoma bakamatsutake Hongo

担子菌類マツタケ目キシメジ科の食用キノコ。形も香りもマツタケに似るが、はるかに小形。生態的にマツタケと比較すると、マツタケがマツに菌根をつくるのに対して、バカマツタケでは、コナラミズナラクヌギなどに菌根をつくる。傘は、径6~10センチメートル、表面の地色は黄白色だが中央部は淡い黄褐色ないし栗(くり)褐色を帯び、繊維状のささくれ紋を現す。また、全体に淡黄を帯びる(とくに周縁部で顕著となる)のも特徴の一つである。傘の下面は繊維質の被膜で覆われるが、傘が開くと、膜はつばとなって茎の上部に残る。胞子紋は白。かつては日本特産種と考えられたが、現在では北アメリカ、ニューギニア島、中国東北部にも分布が知られている。マツタケと同様に優れた食菌である。

[今関六也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android