出典 (株)ジェリコ・コンサルティングDBM用語辞典について 情報
…〈ポルテーニャ〉は〈港の〉を意味する女性形の形容詞であるが,この場合,港とはとくにブエノス・アイレスを指している。すなわちタンゴを主にしてミロンガ,バルスvals(南米風ワルツ)などを含め,港町ブエノス・アイレスのちまたに行われた大衆的な音楽をこのように総称する。なお,この国の地方民謡に基づく音楽(フォルクローレ)も今日ではブエノス・アイレスでよく聴かれるが,本来は都会のものでないため,ポルテーニャ音楽の範囲には含められない。…
…こうした形態はランナーとヨハン・シュトラウス(父)によって磨きあげられ,〈ワルツ王〉と呼ばれた息子のヨハン・シュトラウスは,舞踏用ワルツを鑑賞用の芸術音楽に劣らぬ水準にまで高めた。こうした〈ウィンナ・ワルツ〉のほかにもさまざまな変種があり,フランスのバルスvalse,アメリカのボストン・ワルツが代表的である。ワルツの全盛時代は20世紀初めに新大陸のタンゴやジャズが流入したことで終わった。…
※「バルス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」