世界の観光地名がわかる事典 「バルセロナのカテドラル」の解説 バルセロナのカテドラル【バルセロナのカテドラル】 スペイン東部のカタルーニャ州、州都バルセロナ(Barcelona)の下町ゴシック地区の中心部にあるカテドラル(大聖堂)。◇バルセロナの守護聖女・聖エウラリアの遺骨が安置されている聖堂で、正式名称は「サンタエウラリア大聖堂」という。1298年に建築が始まり、1448年にほぼ完成したが、ファザード(正面部分)ができて全体が完成したのは19世紀末だった。こうした長い期間にわたって建設が進められたため、基本的にはこの地方独特のカタルーニャゴシック様式だが、ロマネスク様式やバロック様式など各時代の様式が取り込まれている。この大聖堂には28の礼拝堂があるが、ロマネスク様式のサンタルシア礼拝堂と聖体礼拝堂が有名である。色彩豊かなステンドグラスで彩られた内陣の大理石には聖エウラリアの生涯が刻まれていて、中央の主祭壇の下の地階には納骨堂があり、雪花石膏の棺の中にはそのエウラリアが眠っているといわれる。また、中庭を囲む回廊の一角が美術館になっていて、バルトロメ・ベルメホ作「ピエタット」をはじめ、14世紀以降の宗教画や宝物が収蔵・展示されている。 出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報