パトロナハリルの乱(読み)パトロナハリルのらん

改訂新版 世界大百科事典 「パトロナハリルの乱」の意味・わかりやすい解説

パトロナ・ハリルの乱 (パトロナハリルのらん)

1718年以後〈チューリップ時代〉と呼ばれたトルコイスラム文化の爛熟期を謳歌したオスマン帝国治下のイスタンブールにおいて,インフレに悩まされた小商工民・下層民が,パトロナ・ハリルPatrona Halil(?-1730)の先導のもとに社会改革を求めて30年に起こした暴動反乱者側は大宰相イブラヒム・パシャを処刑させ,スルタンを退位させて,一時期イスタンブールを支配したが,改革のための具体的プランをもたなかったために,ハリルらの指導者がオスマン宮廷の奸計によって殺害されると,反乱は短期間で鎮圧された。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のパトロナハリルの乱の言及

【クリエンテス】より

…市民としてのクリエンテスの経済的上昇に伴い,この上下の保護・隷属関係における隷属性の厳しさも,前5世紀以降次第に緩んでゆく。しかしそれとともに,広くローマ社会全体を覆うものとしての新しい型の保護・隷属,奉仕と恩恵の相互関係たるパトロン―クリエンテス関係が生まれてきて,貴族制社会を支え,ローマの政治を動かすものとなった(パトロキニウム)。このようにして,共和政中期以降は,クリエンテスとは,一方で従者・庇護民・食客・被弁護人・解放奴隷を指し,他方では個人から都市共同体・属州まで広くパトロキニウム関係に含まれるものを指すことになる。…

※「パトロナハリルの乱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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