化学辞典 第2版 「ピセン」の解説
ピセン
ピセン
picene
1,2,7,8-dibenzphenanthrene.C22H14(278.35).ベンゾ[a]クリセンともいう.褐炭ピッチあるいは石油残留物中に存在するが,合成的には,ナフタレン2分子を臭化エチレンにフリーデル-クラフツ縮合させ,ついで脱水素閉環させると得られる.昇華性のある板状晶.融点364 ℃,沸点520 ℃.λmax 285,327,376 nm(log ε 4.9,2.8,2.8).熱ベンゼン,クロロホルム,酢酸に微溶.濃硫酸に溶けて緑色の蛍光を示す.[CAS 213-46-7]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報