ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィリシタ」の意味・わかりやすい解説
フィリシタ
Firishtah, Qāsim Hindū Shāh
[没]1620頃
インドの宮廷史家。デカンのムスリム諸王朝に仕えた。彼の名を高めたのは,ムスリム諸王朝の歴史を概観した有名な書『フィリシタの歴史』 Tārīkh-i Firishtah (別名『イブラヒームのバラ園』 Gulistan-i Ibrāhīmī) による。この書には,ガズニー朝から始り,ゴール朝,デリー・サルタナット,デカンのムスリム諸王朝,ムガル帝国その他のインドにおけるムスリム支配の歴史が描かれており,この時代の貴重な史料である。
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