化学辞典 第2版 「フェランドレン」の解説
フェランドレン
フェランドレン
phellandrene
C10H16(136.24).パラメンタン骨格をもつモノテルペンの総称.【Ⅰ】(S)-α-フェランドレン(5-isopropyl-2-methyl-1,3-cyclohexadiene)はウイキョウFoeniculum vulgareの精油から,(R)-α-フェランドレンはテンニンカ科Eucalyptus phellandraの精油から単離される.(S)-体は油状物質.沸点66~68 ℃(2.13 kPa).+86.4°(クロロホルム).0.846.1.477.λmax 263 nm(ε 2500).エーテルに可溶,水,エタノールに難溶.ペッパー様の香気をもち,皮膚を刺激する.[CAS 99-83-2:(RS)-体][CAS 4221-98-1:(R)-体]【Ⅱ】(S)-β-フェランドレン(3-methylene-6-isopropylcyclohexene)はセリ科Phellandrium aquaticumの精油から,(R)-β-フェランドレンはカナダバルサムの精油から単離される.(S)-体は沸点171~172 ℃.+65.2°.λmax 232 nm(ε 9200).特有の臭気をもつ.[CAS 555-10-2:(RS)-体][CAS 6153-17-9:(R)-体]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報