化学辞典 第2版 「フッ素化合物系合成ゴム」の解説
フッ素化合物系合成ゴム
フッソカゴウブツケイゴウセイゴム
fluorinated elastomer
相当割合のフッ素を含有している合成ゴムの総称.化合物の種類によって次のように分類される.
(1)フルオロアクリレート重合体,
(2)フルオロビニリデンの共重合体,
(3)含フッ素ケイ素ゴム,
(4)含フッ素ポリエステルゴム,
(5)含フッ素ジエンの共重合体.
工業的には,懸濁,塊状,乳化重合で得られる.いずれも耐熱性が非常に良好で,各種の油,燃料,薬品に対して強い抵抗力を有するが,高価であり低温特性,加工性が悪いのが欠点である.航空機,ジェット機用の各種部品・材料のほか,オイルシール,パッキング材料,耐薬品用ホースなどに用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報