普及版 字通 「ブ・コ・おおう・しいる」の読み・字形・画数・意味
15画
[字訓] おおう・しいる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は無(ぶ)。〔説文〕七下に「ふなり」とし、無声とする。それが本音であろうが、〔広韻〕に「烏切」として覆蓋の意とする。字はまた誣と通じ、〔論語、子張〕「君子の、焉(いづく)んぞ誣(し)ふべけん」を、〔漢書、宣伝〕に引いて「君子之、焉可也」に作り、〔顔師古注〕に「晉曰く、のは誣(ふ)なり」を引く。〔詩、小雅、巧言〕に「罪無く辜(つみ)無きに 乱、此(かく)の如く(おほ)いなり」とあり、xaと辜kaとを韻しており、古くはxaの音であった。(きよ)は許国の許の初文であるから、無にその音があったのであろう。にも、と同じく両音がある。
[訓義]
1. おおう、おおきい。
2. おこたる、なまける。
3. しいる、あざむく。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 オホキナリ・ナワ・オゴル・アハレブ
[語系]
xa、xiua、また(芋)・宇hiuaはみな同系の語で、大の意がある。また巫・誣・無・(舞)miuaはみな同声。ゆえに誣・に通用の義がある。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報