普及版 字通 の解説
9画
[字訓] つとめる・うれえる
[説文解字]
[字形] 会意
矛(ぼう)+攴(ぼく)。矛(ほこ)を以て人を駆使する意であろう。〔説文〕三下に「彊(つと)むるなり」とあって、勉強する意。〔詩、小雅、常棣〕「外、其の務(あなど)りを禦(ふせ)ぐ」の務の本字は。〔左伝、僖二十四年〕に引いて、務を(侮)に作る。金文の〔毛公鼎〕に「鰥寡(くわんくわ)を(や)ましめん」とあって、疾苦を与える意。と声義の近い字であろう。
[訓義]
1. つとめる。
2. うれえる、なやむ。
3. 侮と通じ、あなどり。
[声系]
〔説文〕に声として・・・務など十九字を収める。声の字に、深く覆われたものの意をもつものがある。また乱(ぼうらん)(心乱れる)の意があるのは、・(夢)・冥と声が近く、その系列に属する語であろう。
[語系]
・務・(霧)miuは同声。・貿・(冒)mu、・mong、・miung、冥・瞑myengなどみな声義近く、くらく乱れる意をもつ。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報