ブルハンハルドゥン山(その他表記)Burkhan Khaldun

改訂新版 世界大百科事典 「ブルハンハルドゥン山」の意味・わかりやすい解説

ブルハン・ハルドゥン[山]
Burkhan Khaldun

モンゴル族とくにチンギス・ハーンとその子孫尊崇したと伝える山。オノン川ケルレン川の源流付近にあって森林が豊かで密林状であるというから,ヘンテイ山脈中のタイガ帯にある一峰であろう。モンゴル部の族祖の一人とされるボルテ・チノ(蒼い狼)が来住したと伝えられ,またメルキト部の攻撃を受けたテムジンがこの密林ににげこんで助かった。このときテムジンは毎朝毎日祭り祈ることを誓い,子孫もそうせよとのべたという。ブルハンは仏の意味だという説があるが,別にシャマニズム上のプルハン神をさすとみる説もある。とすれば元来神聖な山であった可能性もある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のブルハンハルドゥン山の言及

【ウリヤンハイ】より

…モンゴル高原とその周辺に居住してきた北方民族。Uriyangkhaiとも書き,兀良哈と漢音訳される。12~13世紀ころにヘンテイ山脈方面からバイカル湖周辺にかけて居住した。狩猟民の森のウリヤンハイと遊牧民のウリヤンハイがおり,その多くは早くからチンギス・ハーンに服属していた。後者の一部のものはブルハン山(ヘンテイ山脈中の一山)に葬られたとされるチンギス・ハーンとその子孫の墓を守ったと伝えられている。…

※「ブルハンハルドゥン山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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