ヘナタリ(その他表記)Cerithideopsilla cingulata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘナタリ」の意味・わかりやすい解説

ヘナタリ
Cerithideopsilla cingulata

軟体動物門腹足綱ウミニナ科。殻高 2.5cm,殻径 1.2cm。殻は高塔形で厚質堅固,螺層は 12階,各層のふくらみは弱いが,縫合は明らかである。通常3本の太い螺肋があり,最も下のものが強い。肋は黄色,狭い肋間は黒色で,縦溝で切られて殻表はタイル張り状となる。体層は向って左側に強い縦張肋があって角張る。殻口の外唇は白色で厚く,上下に伸びるが,特に下方へは強く左方へ曲り伸びる。ふたは円形で薄く多旋型,核は中央にある。同様な環境に生息している近縁種のカワアイ C.djadjariensisは体層が角張らず,殻口外唇も下方へ張出さない。ヘナタリ (甲香) とは練香に入れる巻貝のふたをさし,この貝の仲間のふたが用いられたことによる。本州以南,熱帯太平洋に広く分布し,潮間帯下部の砂泥底にすむ。紐状の泥にまみれた卵塊を産む。

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