下方(読み)カホウ

デジタル大辞泉の解説

か‐ほう〔‐ハウ〕【下方】

ある位置よりも下の方。下の方向。⇔上方

した‐かた【下方】

《「したがた」とも》
身分が低いこと。また、その人々。世間の人々。
歌舞伎・舞踊などの囃子方(はやしかた)出囃子(でばやし)で、山台(やまだい)上段の唄・三味線に対して、下段に座るところからいう。

した‐へ【下方】

死後に行くという地下の世界。あの世。黄泉(よみ)の国。
「若ければ道行き知らじ賂(まひ)はせむ―の使ひ負ひて通らせ」〈・九〇五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

かほう【下方】

ものの下の方。下の部分。 ⇔ 上方

したかた【下方】

〔「したがた」とも〕
下の方。下。
町人や農民。また、その階級。 〔ヘボン(三版)〕
舞踊・歌舞伎などで、囃子方はやしかたのこと。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

か‐ほう ‥ハウ【下方】

〘名〙 したの方。下部。⇔上方
※正法眼蔵(1231‐53)山水経「いはゆる地を流通し、空を流通し、上方に流通し、下方に流通す」 〔史記‐亀策伝〕

した‐かた【下方】

〘名〙 (「したがた」とも)
① 下の方。下位。また、しもざまの庶民。町人の家。したじた。しもつかた。しもかた。
※夜の寝覚(1045‐68頃)五「殿の上ばかりを頼むかげにて、わがしたかたと思ひなすに」
人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)二「下輩(シタカタ)の噂の通り、出所の慥でない、錦の籏を御戸帳とは」
② 長唄の囃子(はやし)を演奏する者の称。所作事の出囃子で、唄・三味線の演奏者が山台の上段にすわるのに対して、下段にすわることから出た呼び名。〔談義本・当世穴穿(1769‐71)〕
歌舞伎・独道中五十三駅(1827)五幕「『そんなら、ちょっと下稽古』『わしらは下方(シタカタ)へ廻りやせう』」

した‐ざま【下方】

〘名〙 下の方。下辺。また、下層階級の人々。しもざま。
※能因本枕(10C終)二五「狩衣の前した様にまくり入てもゐるかし」
※翁問答(1650)下「聖人より下(シタ)ざまのうまれつきには、必ず気習の偏あるによって」

した‐へ【下方】

〘名〙 (下の方の意) 死後に行く地下の世界。よみの国。根の国。黄泉。
※万葉(8C後)五・九〇五「若ければ道ゆき知らじ幣(まひ)はせむ之多敝(シタヘ)の使負ひて通らせ」

しも‐かた【下方】

〘名〙 (「しもがた」とも) =したかた(下方)

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