ベッソス(その他表記)Bessos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベッソス」の意味・わかりやすい解説

ベッソス
Bessos

[生]?
[没]前329頃
アケメネス朝ペルシアのバクトリアおよびソグディアナサトラップ (州総督) 。同朝の王ダレイオス3世暗殺者。アレクサンドロス3世 (大王) に対して国民的な抵抗を開始し,バクトリアの王としてアルタクセルクセス4世を名のった。しかし前 329年頃捕えられて処刑された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のベッソスの言及

【アレクサンドロス[大王]】より

…接収された莫大な量の貴金属地金類は,その大部分が鋳貨として流通過程にのせられて,ヘレニズム時代の経済好況を生む一因となった。 前330年アレクサンドロスは報復戦争の所期の目的が達成されたとして,エクバタナでコリントス同盟軍の動員解除,軍の再編成に踏みきるが,折からダレイオスが逃走の途中ベッソスBēssosら側近の手で弑逆(しぎやく)されると,彼はこの大逆追討を東征継続のためのかっこうの口実として,新たな展望のもとに征服拡大に着手する。ダレイオスの死によって名実ともにアケメネス朝帝国が滅亡すると,旧帝国に代わる統治の権威保持,中央地方行政の再建は,治安の確保とともに不可避の政策課題だった。…

【ダレイオス[3世]】より

…マケドニアのアレクサンドロス大王が帝国に侵入すると,王みずから軍を率いて迎撃したが,イッソス(前333)とガウガメラ(前331)の両度の戦いにおいていずれも敗北した。前330年夏,東イランを逃走中に,随行していたベッソスBēssosらのペルシア貴族によって刺殺された。【佐藤 進】。…

※「ベッソス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android