日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペレス・デクエヤル」の意味・わかりやすい解説
ペレス・デクエヤル
ぺれすでくえやる
Javier Pérez de Cuéllar
(1920―2020)
ペルーの政治家、外交官。リマのカトリック大学卒業後、1940年外務省に入省、1966年外務次官となる。駐スイス、ポーランド、ソ連大使などを経て、1971年から国連大使を務め、安全保障理事会議長、77か国グループ議長などを歴任した。1975年から1977年までキプロス紛争調停のための国連事務総長特使、1979年から1981年まで特別政治問題担当の国連事務次長を務めた。1982年1月、第5代国連事務総長となり、1986年再選。1991年退任。初のラテンアメリカ出身の国連事務総長であった。マルビナス(フォークランド)紛争、キプロス問題、リビア・アフガニスタン紛争、ナミビア独立など国際紛争の解決に積極的に取り組んだことで評価される。1995年にはフジモリの再選を阻むためペルーの大統領選に立候補したが大差で敗れた。フジモリ政権崩壊後、2000年11月から2001年7月まで暫定政権内で首相と外相を兼任。その後フランス大使を務めた(~2004)。
[後藤政子]