最新 地学事典 「ペンニン帯」の解説
ペンニンたい
ペンニン帯
Penninic Belt ,Penninic nappe
アルプス造山帯の中軸をなす高圧・超高圧変成作用を被ったナップ群。西アルプスでは60〜120kmの東西幅をもつ。西から東に向かって変成度が上昇し,東部ではエクロジャイト相変成岩が広域に露出する。同帯は海洋性の原岩構成であるリグリア─ピエモンテ(Ligure-Piemonte)とバレー(Valais),およびヨーロッパ大陸地殻の断片であるブリアンソネ(Briançonnais)の3つのドメインに細分され,後者は前2者の海の間に位置していたと考えられている。ツェルマット・サース変成オフィオライトやモンヴィゾ岩体はリグリア─ピエモンテドメインに,モンテローサ岩体,グラン・パラディゾ岩体,ドラマイラ岩体はブリアンソネドメインに属す。ペンニン帯を構成するナップ群は,約6千万年前から4千万年前の間の沈み込み変成作用を記録し,約3.5千万年前の大陸衝突によって地殻浅部まで上昇した。
執筆者:辻森 樹
参照項目:アルプス造山帯
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

