中軸(読み)チュウジク

デジタル大辞泉 「中軸」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐じく〔‐ヂク〕【中軸】

物の中心を貫く軸。
物事の中心となる大切な事柄。また、そのような人物。「委員会中軸」「中軸打者」
[類語]中心しゅじくかなめはしら枢軸主軸主体主力基幹根幹中枢中核基軸要石かなめいし大本おおもと根本基盤大根おおねキーストーン

なか‐じく〔‐ヂク〕【中軸】

歌舞伎俳優の一座における位置を示す語。看板番付中央名前を書き、多くは第三位の者。中筆なかふで。ちゅうじく。

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精選版 日本国語大辞典 「中軸」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐じく‥ヂク【中軸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物の中央を貫く軸。
    1. [初出の実例]「水岸に臥輪の水車を施し、其中軸より巨を繋ぎて」(出典米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
  3. 物事の中心となるたいせつな事柄。また、そのような人物。
    1. [初出の実例]「芸術家が芸術家である限り、彼は芸術家としての活動を中軸とする」(出典:文学・形式問答(1927)〈谷川徹三〉)
  4. 相撲の番付で、幕内の中ほどの位置。
    1. [初出の実例]「力が衰へて負が込めば、大関に手の届きかけた有望力士も忽ち中軸(チウヂク)に下り」(出典:相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉果敢ない力士栄枯盛衰)
  5. なかじく(中軸)

なか‐じく‥ヂク【中軸】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎俳優の一座における位置を示す語。看板、番付の中央に据え、留筆(とめふで)座頭や、二位の書き出しに匹敵する位置。中筆(なかふで)。ちゅうじく。
    1. [初出の実例]「若女形は矢倉下三まいをよしとする。書始(いちふて)。中(ナカジク)。留筆(とめふで)なり」(出典:楽屋図会拾遺(1802)上)

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普及版 字通 「中軸」の読み・字形・画数・意味

【中軸】ちゆうじく

中心。

字通「中」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の中軸の言及

【歌舞伎】より

…立者のうち,人品,技量ともすぐれた立役の上位者を〈座頭(ざがしら)〉とし,一座を統率する。この座頭と立女方(最高位の女方),書出し(若手の人気者),中軸(なかじく)(座頭と対等の実力者),客座(長老役者)を特に〈大立者(おおだてもの)〉と呼ぶ。 中通り(ちゆうどおり)役者の階級の一つ。…

※「中軸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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