ホウ化ランタン(読み)ホウカランタン

化学辞典 第2版 「ホウ化ランタン」の解説

ホウ化ランタン
ホウカランタン
lanthanum boride

】六ホウ化ランタン(lanthanum hexaboride):LaB6(203.77).溶融したホウ酸塩に三酸化二ランタンLa2O3を加えて電解すると得られる.立方晶系.Laの単純立方格子の各体心に正八面体型の B6 が位置している.両者間にはイオン結合性と金属結合性がある.密度4.76 g cm-3.融点2720 ℃.比抵抗室温で約9 μΩ cm.きわめて硬く,熱的にも安定である.反磁性.熱電子放射装置の陰極材などに用いられる.[CAS 12008-21-8]【】四ホウ化ランタン(lanthanum tetraboride):LaB4(182.15).赤紫色の金属光沢をもつ固体.正方晶系.B6 八面体と B3 三角形が組み合わさった複雑な三次元構造のなかにLaが入っている.密度5.39 g cm-3.金属に似た熱および電気伝導性がある.[CAS 12007-73-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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