最新 地学事典 「マスカーニアイト」の解説
マスカーニアイト
mascagnite
化学組成(NH4)2 SO4の鉱物。直方晶系,空間群Pna21,格子定数a0.7782nm, b1.0639, c0.5993, 単位格子中4分子含む。まれに柱状結晶,ふつう皮殻状,鍾乳状集合。無~灰~黄色,結晶は透明,集合物は半透明~不透明,ガラス~土状光沢。劈開{010}に良好。硬度2~2.5, 比重1.77。薄片では無色,屈折率α1.520, β1.523, γ1.533, 2V(+)52°, 光分散r>v弱。NH4をKで置換したものがアーカン石で,中間組成のものをテイラーアイトと称したことがあるが,現在では使用しない。イタリアのベスビオ火山・エトナ火山の昇華物として産するほか,グアノ鉱床,炭田火災の昇華物などとしてもみられる。名称は最初に天然物を記載したイタリア人解剖学者P.Mascagni(1752~1815)にちなむ。
執筆者:松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

