ミツコ

デジタル大辞泉プラス 「ミツコ」の解説

ミツコ

《MITSOUKO》フランスの香水・化粧品メーカー、ゲランフレグランス。1919年発表。ゲラン3代目の調香師、ジャック・ゲランの作。名称はクロード・ファレルの小説「ラ・バタイユ」のヒロインである日本女性の名、または当時のウィーン社交界で「黒い瞳の伯爵夫人」として知られていたクーデンホーフ・光子の名にちなむものとされる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のミツコの言及

【香水】より

…1910年代まではヤードレー,ウビガン,ロジェ・アンド・ガレ,ゲラン,コティ,キャロンといった香水や化粧品の専門メーカーによって,それも天然香料を主にした香水が発売されていたが,1920年代になってオート・クチュールのシャネルが合成香料のアルデハイドを配合した香水〈No.5〉を発表し,以後ランバン,ジャン・パトゥ,スキャパレリ,ディオールなどデザイナー・ブランドの香水が発売される傾向になった。香りのタイプもシングルフローラル(単純な花の香り)からオリエンタル(ジャコウなど動物的な香り,ダナの〈タブー〉,ゲランの〈ボル・ド・ニュイ(夜間飛行)〉など),シプレー(シプル島のイメージをもった粉っぽい香り,ゲランの〈ミツコ〉,ディオールの〈ミス・ディオール〉など),フローラルブーケ(花束の香り,ジャン・パトゥの〈ジョイ〉,ニナ・リッチの〈カプリッチ〉など),アルデハイド(合成香料アルデハイドを主調としたモダンな香り,〈シャネルNo.5〉,ランバンの〈アルページュ〉など)と発展し,1970年代からグリーン・ノート(青葉・青草の香り,〈シャネルNo.19〉,Y.サン・ローランの〈イグレック〉など)が流行した。これらの香水の多様な発展には,そのさまざまな微妙な匂いの違いをかぎわけて調合する調香師の果たす役割も見逃せない。…

※「ミツコ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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