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光子 こうし photon

翻訳|photon

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

光子
こうし
photon

フォトンともいう。光の粒子のこと。光は干渉や回折の現象を示し,電磁波の1種と考えられていたが,1905年 A.アインシュタインプランクの量子仮説を発展させて振動数νの光をエネルギー hν ( hプランク定数) の粒子とみなすことによって光電効果を説明した。

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知恵蔵の解説

光子

光の粒子。光の実体を「粒」とする粒子説と「波」とする波動説の論争は、干渉実験などで波動説が優位に立ったが、1905年、A.アインシュタインは、光を受けた物質が電子を出す光電効果を、光を1粒、2粒と数える光量子考え方で説明した。量子力学は「光は粒子であり、波である」とみる。1粒のエネルギーは、振動数ν(ニュー)の光でhν(hはプランク定数)。質量はゼロ。スピンは1。

(尾関章 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

こう‐し〔クワウ‐〕【光子】

電磁波として知られる光を、量子論の立場からとらえた場合の粒子で、質量零、スピン整数の素粒子。記号γ フォトン。光量子。

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百科事典マイペディアの解説

光子【こうし】

フォトン,光量子とも。光(一般に電磁波)のエネルギーをになう基本的粒子。電磁波の粒子的性質が問題になるとき,振動数νの電磁波は,エネルギーhνと運動量hν/c(hはプランク定数,cは真空中の光速度)をもつ光子の集合と考える。
→関連項目オプトエレクトロニクス基本粒子ゲージ理論光子ロケット紫外線スピン相互作用(物理)電磁波電弱統一理論ヒッグス粒子放射圧量子量子論

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栄養・生化学辞典の解説

光子

 →光量子

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素粒子事典の解説

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大辞林 第三版の解説

こうし【光子】

光は波動と粒子の二重性をもち、振動数 ν (ニユー)の光(電磁波)は h ν( h はプランクの定数)のエネルギーをもつ量子として振る舞う、その量子をいう。光子は、電磁場の量子化によって現れる電磁相互作用を媒介する素粒子(ゲージ粒子)で、スピンは 1 、質量は 0 、つねに光速で進行する。記号 γ  フォトン。光量子。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

光子
こうし

素粒子の一つで、光の場の粒子。光は電磁波としてよく知られているが、量子論に従えば粒子の性質もあわせもっていることになる。プランクの量子仮説によると、エネルギーはすべて不連続で有限な値を単位とした量子として存在する。物質が光を放出したり吸収したりするのは連続的な電磁波としてではなく、1個の量子が振動数νに比例するhν(hはプランク定数)のエネルギーの量子としてその過程に関与する。振動数νの光が伝播(でんぱ)するというのは、エネルギーhνの粒子すなわち光量子が飛んでいくのと同じで、その進行方向にhν/ccは真空中の光速度)の運動量をもっている。これをアインシュタインの光量子仮説という。光量子を他の電子、陽子、中性子などと同じように素粒子と考える立場から光子またはフォトンとよぶ。
 光を光量子として考えてよいことは光電効果やコンプトン効果によって実証された。すなわち光量子1個と電子との衝突と考えることによって説明される。光量子説によれば、光量子のエネルギーはその振動数に比例するから、振動数の高い光ほど、いいかえれば波長の短い光ほど粒子性は顕著になる。そして金属のような物質に当てると、そこからエネルギーの高い電子が飛び出してくる(光電効果)。波長が長いと1個当りのエネルギーが小さく、電子は放出されない。したがって光量子を1個ずつ測定することは不可能になる。光量子のエネルギーが小さいと、同時にたくさんこなければ観測にかからない。このような場合は事実上、電磁波を連続的な波として取り扱ってよい。光の波動性と粒子性は量子力学によって矛盾なく理解される。場の量子論では種々の場を量子化することによってその場に伴う粒子の性質を導くことができるが、光子はマクスウェルの方程式に従う電磁場を量子化して得られる素粒子である。そしてスピン1(単位はh/2π)でボース‐アインシュタイン統計に従う。[村岡光男]

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世界大百科事典内の光子の言及

【エネルギー】より

…すなわち光のエネルギーはhνというひとかたまりの大きさでやり取りされる。最低のhνのエネルギーをもつ光の状態は光子(または光量子といい,粒子として見た光のこと)が1個ある状態であって,振動数νの光の一般の状態というのは光子が何個かある状態に当たる。単位体積中に光子がn個あるとすると,上の古典電磁気学の光のエネルギーとの関係は,=1/2ε0E02nhνとなる。…

【光電効果】より

…アインシュタインは,光は波としての性質のほかに粒子としての性格も合わせもっていると考えた。すなわち振動数νの光は,エネルギーがhνである粒子(光子,またはフォトンという)としてふるまい,その強度は光子の数に比例するという仮説を立てた。ここで定数hは,これより少し前に黒体放射スペクトルを説明するのにM.K.E.L.プランクが導入したプランク定数に等しいとアインシュタインは考えた。…

【相互作用】より

…これらのいずれの相互作用もゲージ粒子と呼ばれるスピン1(重力相互作用の場合はスピン2)の粒子によって媒介されると考えられている。それぞれのゲージ粒子は,重力の場合はグラビトン(重力子),電磁力はフォトン(光子),弱い力はZ粒子(Zボソン)およびW粒子(Wボソン),強い力はグルオンであるが,このうちグラビトンについてはまだ粒子として発見されているわけではなく,またグルオンは理論的にふつうの状態では独立した粒子として観測されることはないと予想される。さらに上記の4相互作用のほかにヒッグス粒子と呼ばれるスピン0の基本粒子によって媒介される相互作用が存在する可能性があり,ゲージ粒子も上記の4種類のほかにいくつか存在する可能性もある。…

【素粒子】より

…このように物理学が対象とした万物が原子からなり,その原子がすべてこの3種類の小さな粒子(陽子,中性子,電子)でできているとすれば,これらの小さな粒子こそ,もっとも基本的なものであり,このためこれらの粒子は自然を構成する素元的な粒子という意味で〈素粒子〉と呼ばれるに至ったのである。第2次世界大戦前までに,この3種類の粒子のほかにも,光子(フォトン),中性微子(ニュートリノ),電子の反粒子である陽電子などが素粒子の仲間に加えられ,素粒子の種類も増えていったのであるが,素粒子の存在が明らかになったことでミクロの世界の探究は一段落し,素粒子がミクロの世界の主役となった。 第2次大戦後は宇宙線研究の進歩や加速器の発達もあって続々と新しい素粒子が発見され,現在ではその数は何百にも達している。…

【場の量子論】より

…量子化された場は,量子と呼ばれる粒子の集団と同等であることが示される。例えば電磁場を量子化すればフォトン(光子)という量子の集団となる。一方,質点の量子力学(例えば電子の理論)では,状態はシュレーディンガーの波動ψ(x,t)で表され,これも場である。…

【光】より

…現在では光速度の値として, c0=2.99792458(1.2)×108m/sが得られているが((1.2)は下端の桁の誤差),これは一つのレーザーの発する光の波長λ0と振動数νとを測定し,c0=λ0νなる関係を使って求められたものである。 さて,光は波動であるが,その振動数をν,真空中の波長をλ0としたとき,物質との相互作用の際に,Ehνのエネルギーと,向きが光の進行方向で大きさがph0の運動量をもつ粒子としてふるまい(hはプランク定数),この粒子をフォトン(光子)と呼ぶ。
【波動としての光】
 光学の歴史は古く,古代ギリシアのユークリッド(エウクレイデス)は光が直進することや反射の法則について記述を残しているが,光学が近代的学問としての装いを整えるようになるのはさまざまな光学器械が登場する16世紀以降のことであり,また,これに伴って,光の本性をめぐっての論争も活発化する。…

【フォトン】より

…光子,光量子ともいう。物質は光(電磁波)をエネルギーの塊として吸収し,あるいは放出する。…

【量子力学】より

…だからといって電子が分解して空間に拡散してしまったわけではなく,電子の位置を観測すれば電子は(かけらではなく,まるまる)1点に見いだされることになり,ここに粒子性が現れるのである。また光は,波動のようにふるまって回折したり干渉したりもするが,たとえば電子に衝突する場合には一定のエネルギーと運動量をもったかたまり(光子,フォトン)の姿で現れる。原子が光をだす場合にも,光はじわじわとにじみ出るのではなくエネルギーのかたまりとして瞬間的に出るのである。…

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